活動報告

東海発明研究会では、毎月、例会を行なっています。その内容の一部を報告します。
(※2020年以降、新型コロナの予防のため、会を中止した月があります。)

活動報告

第721回 日曜発明学校(2019/3/10)

午前は、株式会社シンテックホズミ経営企画室室長、柴田友宏さまより『ロボット介護機器 電動アシスト歩行車 Tecpo/テクポの開発』のご講演でした。私どもの為、お忙しい中、ご講演の準備や当日のTecpo実機持ち込みをいただき、本当にありがとうございました。

お話しは、まず、シンテックホズミさまの事業説明がありました。デジタルコンタンツ・シミュレーション・VR/MR/ARなどという難しい単語をやさしく紹介いただきました。ロボット関連事業については、溶接タイプ、モノを運ぶタイプ、愛知万博のお話しなどがあり、ユニークな人についてくるロボットについても、説明いただきました。こんな素直なロボットが出現すれば、多くの人が喜びそうです。
さて、次にTecpo開発のお話しです。驚いたことは、開発に当たり、ロボットの定義をサービスロボットに当て込み、さらに事業コンセプトとして明確にした上で、開発をされていることです。開発を推進される上で、いろいろなことが起きるでしょうか、芯がブレないことになります。すぐに、実物としての試作品製作に入るのではなく、気持をしっかりさせての開発をされること、誠にすばらしく、流石に自動車関連のお仕事だと感心した次第です。また、「てくてく歩く」「テクノロジー」で「Tecpo」もすばらしいネーミングと思いました。
実開発のお話しに移ります。アイデアを社員の方から募られたとのこと。その膨大なアイデアの中から、今の時代の流れに合わせたテーマに絞られました。その後に、試作を重ね、現場での使用テストを繰り返されたお話しでした。Tecpoに対しても、しっかりとした開発コンセプトを決められ、途中、シルバーカーとアシスト歩行車との違いを明確にされる苦労などもされたとのことです。一次試作機の課題を、例えばセンサー技術を使い解決し、二次試作機へと進む。二次試作機では、人の足の動きを把握し、よりよい動きとなるような改良を加えられた。そして、三次、四次、・・・。進むにつれ、歩く速度を自動計算する機能や、各種の耐久・電波などの試験、屋外という環境下でのテストを繰り返され、現在の商品化されたモデルは、何と10代目とのことです。その中、柴田室長からは「屋外は過酷」という言葉が印象に残りました。何気なく生活している屋外環境が、開発サイドにとっては、複雑で過酷な環境であることを再認識しました。
その後、持ちこんでいただいた特設ステージ(スロープ)でのTecpo実演です。多くの人が、直接触れることもでき、お話しにあった部分部分の体験・確認をさせていただきました。私も体験し、スロープの昇降アシスト具合が絶妙であることが、よく分りました。また、その最中、参加者からの多くの感想や利用シーンの話、さらには改善の希望やアイデアなども、そのまま聞いていただけました。うれしいことです。
高度技術でビジネス展開をされているシンテックホズミさまの、さらなるご発展と、柴田室長さま及び河野真奈さまのご活躍を期待しております。本日はありがとうございました。

※蛇足となりますが、私の第一印象、Tecpoは形がいいです。やさしい形をしていますので、それを残しつつ、さらなる進化を期待しています。

第720回 日曜発明学校(2019/2/10)

午前は、名古屋大学大学院で工学研究科土木工学専攻の教授、中村光さまより『インフラで社会を守る、社会でインフラを守る』のご講演でした。
土木学会中部支部さまの活動に、土木知識普及のための講演開催があり、中村教授に東研にお越しいただく事が出来ました。限られた時間の中、わかりやすい順序で、土木についてお話しをいただけました。インフラと社会の、現在の状況がよく理解できました。本当にありがとうございました。

  
専門知識のない私どもに対し、「道路を作りたいから作ってるのではない」土木事業がよく理解できました。お話しは5章。私が刺激を受けた部分として、以下要点の報告とします。
(1)日本とはどんな国か? 寺田寅彦作といわれる「災害は忘れたころにやってくる」。彼は昭和9年に、日本の特性を押さえ未来を見通した、すばらしい先人であることを知りました。濃尾地震以降にレンガを避けるようになったこと。文明が進むと災害は激烈になる。これを、作用と抵抗の関係を基に、わかりやすく教えていただきました。自然制覇は不遜であるとのことです。また、マグニチュード7と9、0.2毎に2倍、よって1000倍もの違いがあることは記憶したいことでした。
(2)巨大災害がきたら何が起きる? 過去の大災害、関東・阪神淡路・東日本の大震災などでの、人的被害・経済的打撃の大きさ。伊勢湾台風で災害対策基本法が出来たこと。余地されている南海トラフ大地震についての被害予測数字、改めて巨大災害が国家を揺るがす脅威であることを感じます。抵抗力投資により、防災ではなく減災に力を入れる必要性が理解できます。
(3)国土強靭化とは? 国土強靭化基本法として、8つの切り口から取り組まれていることが理解できました。①人命第一 ②人命救助 ③行政不全リスク ④情報通信不全リスク ⑤経済機能不全リスク ⑥生活インフラ ⑦二次災害 ⑧復旧 とのことです。なるほど、いずれを欠いても大変な事態となります。この法律、平成30年12月にも見直しをし、「高度に文明が発達すれば、大災害の時にどこがボトルネックになるか、起こらないとわからない」に挑戦されていることがよくわかりました。
(4)自らの地域と命を守るためには? 愛知県・名古屋での地区防災計画について、自助・共助・公助の違いとそれぞれの必要性について、熱く、丁寧に説明いただきました。阪神淡路以降に「減災」という単語が使われはじめ、考え付く減災対策の一環に、地域の防災マップが必要とのことです。良く聞くハザードマップでは、メッシュが荒く、やはり地域地域に密着した、「切り盛り」をも表すことを教えていただきました。
(5)インフラの健康状態は? 日本のインフラは、随分とお年寄りとのことでした。特に50年以上経つと、インフラの健康度合いにバラツキが出るとのことです。1698年架設の永代橋が、1807年に崩落、400~1400名の死者が出たというお話しなど含め、老朽化したインフラの整備時期に、今の日本が勅命していることが分りました。小学生が橋の名前を付け、橋守(はしもり)を育てる活動など、誠にすばらしいものです。
日本とは、国土がどのように位置付き、変化し、人手によってどのように工夫が凝らされて来たのか。これら情報をしっかり押さえ、減災意識を持ち、公助に加え自助・共助を行うということ。要点をわかりやすく短時間で教えていただきました。中村教授および土木学会さまによる益々のご活動で日本をお守り願います。土木のお話し、本当にありがとうございました。

第719回 日曜発明学校(2019/1/13)

午前は、東海機器工業株式会社会長の内藤誠治さまより『知っているようで知らない畳の話』のご講演でした。畳には深い文化があり、今後の可能性も大きく秘めた製品であることが、よくわかりました。年始で公私ともご多忙の中、多くの資料もご準備いただき、また主に国内でご活躍との内藤慎治さまにもお越しいただき、本当にありがとうございました。私たちの周りに普通にある「畳」ですが、ご講演の後には、「畳」というすばらしい存在に感謝をしたくなったご講演でした。以下、要点のみ報告とします。
まず、東海機器工業さまの畳製造機への経緯のお話しでした。東研発足と同じ昭和34年から始動され、その時期の畳不足を解消するため、職人さんの反発を覚悟で機械化に挑戦、尺貫法を残すなどを考案され、粘り強い営業を突破口とされた事業とのことでした。
畳そのものの製造や畳の構造についても教えていただきました。「たたみどこ」「たたみへり」「たたみおもて」という単語が踊り、職人さん作業としてどこを残したかなど、丁寧に解説いただきました。

 

圧巻は、日本の歴史上、しっかりと畳文化が存在しているというお話しでした。何と、古事記にも日本武尊が畳で荒れた海を鎮める話のあることや、畳の祖神祭として「彦火々出見尊=山幸彦」があることから始まり、元々は天皇の寝所であり移動可能な家具?的なものであったこと、寝殿造りから書院造りへの建築様式の変化にも大きく畳が関係していること、「おもてなし」は畳での接待とのこと、高山陣屋を例とした紋縁・無地縁・縁なしの部屋のお話し、北斎漫画にも畳は出てくること、足利義満が使ってはいけない畳縁を初めて使った話など、畳観点からの歴史談義には、全く驚くばかりでした。歴史文化財などを見る機会があれば、その際には思い起こしたい内容ばかりでした。
また、イグサの効果効用についても、丁寧に説明いただきました。吸放湿・断熱・遮音防音・転倒衝撃吸収・抗菌・鎮静・リラックスなどの効果があるとのこと、整理して説明されれば、なるほどすばらしいこと、再認識です。また、畳文化・畳普及の世界事情についても、事情を教えていただきました。驚きばかりです。和食同様、畳も日本文化として着実に普及し続けていること。茶道、生け花や着物などとのコラボによる展開で、しっかりとした日本文化の一角としての地位を築かれていること。特に外国で理解を得るために、空間演出をされていること、どの場所でも大好評のミニ畳作りなど、誠に活気ある活動をされています。

会長におかれましては、全国各地および海外への畳文化普及のため、数多くの活動をされていることも、充分理解できました。少子高齢化・災害時支援など、これからの社会ニーズに合わせた活動にも積極策を打たれていることも、頼もしい限りです。
最後に、私ども個人発明家に対しても言葉をいただきました。「コトがあってモノがある。コトが先。よってモノ語りが必要となる。」「良いアイデアがあれば内緒で・・・。」
日本文化「畳」、益々の普及と少しでも「みやび」に近づく社会実現に向け、東海機器工業様の益々のご発展とご活躍を期待しております。新春1月、本当にありがとうございました。

第718回 日曜発明学校(2018/12/09)

午前は、株式会社くればぁ取締役社長の中河原毅さまより、『メッシュフィルター技術を活かした世界進出』としてご講演をしていただきました。
高級マスクを製作されている会社さまと思いお話しを聞き始めたのですが、結果、誠に感動溢れる、また社会貢献という単語通りの活動をされていること、本当に勉強になりました。
 

まず、1966年の創業から、苦難の時期を経て現在の「くればぁ」様に至った経緯をお話しいただきました。お父様の英断などがあったとのことです。。
中河原毅様がくればぁで取り組まれたのが、「メッシュ」を事業の主軸にすることです。仕入先開拓、そのころの世界をリードしていたヨーロッパメーカーへの接触経験談が圧巻でした。Google翻訳に頼るのみでヨーロッパに乗り込んだのはいいが、ベルギーで「考えとく」と断られ、フランスで「アジア人は信用できない」とあしらわれ、ドイツで「アポがあっても会えない」と突き放されとのこと。最後のスイスメーカーでも守衛に止められた茫然となった。その時、ここは「会えるまでは帰られない」と、雪の中、ずっと外で待ち続け、根負けした相手方と交渉に持ち込むことができたとのことです。先方からも「死ぬ気なのか」との驚きの言葉もあったそうです。しかし、その商談も簡単なものではなく、次々と現われる課題を克服し現在の状態に近づいたとのことです。
その後、現在のくればぁさまでのメッシュ関連製品のご説明をいただきました。いずれも感動があります。中国で「くればぁマスクは鼻水が黒くならない」という大絶賛、環境のほか、健康・スポーツにも役立つ研究・製品化。防水にメッシュ、自動車メーカーからのアプローチ。防虫・防鼠対策として特殊加工を施したメッシュを展開。さらに、エボラ出血熱の感染防止として、ギニア・ソマリア・コンゴなどにマスクを寄付されたお話しなど、本当に勉強になりました。
強みを「メッシュ」に求め、様々な領域での活用にアイデアを駆使され、強い意志で社会貢献を目指されているお話しでした。世に中の動きにアンテナを張り、先手を打つというノウハウも教えていただき、本当にありがとうございました。
くればぁさまの、今後の益々のご発展とご活躍を大いに期待しております。

第717回 日曜発明学校(2018/11/11)

午前は、一宮市木曽川資料館の川井達朗さまにより、『蓄音器に再び命を。「昭和の音」を届けます。』としてご講演・演奏会をしていただきました。
ポータブル蓄音器で昭和前半の歌を聞かせる出張演奏会、今回の東研講演が、丁度300回目とのことです。「回想法」といって、過去の懐かしい思い出を語り合ったり、誰かに話したりすることで脳が刺激され、精神状態を安定させる効果が期待できる方法があるとのことで、まさにその演奏会でした。本当にありがとうございました。

 
一宮市木曽川資料館に持ち込まれた数多くの蓄音器、4,000枚以上のSPレコードに手を加えられ、直接に当時の音色を再現されています。蓄音器のレコード針は、頻繁に交換をしないと持たないとのこと、針交換を行い、蓄音器のレバーを手で回転させ、90分に渡る演奏会でした。曲と曲の間には、今までの演奏経験から蓄積された、曲や歌手にまつわるエピソードなどを、軽快なトークとともに織り交ぜていただき、本当にすばらしい、時を越えたひとときとなりました。
以下、演奏会での全16曲です。(漢字間違いなどあるかもしれませんが、ご了解を。)
1.暁に祈る 伊藤 久男 昭和15年
2.お宮さん 春日 八郎 昭和29年
3.リンゴの唄 並木 路子・霧島昇 昭和24年
4.リンゴ村から 三橋 美智也 昭和31年
5.リンゴ追分 美空 ひばり 昭和26年
6.お月さん今晩は 藤島 桓夫 昭和33年
7.月がとっても青いから 菅原 都々子 昭和30年
8.湯の町エレジー 近江 敏郎 昭和23年
9.踊り子 三浦 洸一 昭和32年
10.憧れのハワイ航路 岡 晴夫 昭和23年
11.ヤットン節 久保 幸江 昭和26年
12.芸者ワルツ 神楽坂 はん子 昭和27年
13.赤城の子守唄 東海林 太郎
14.銀座カンカン娘 高峰 秀子(デコちゃん)
15.誰か故郷を想わざる 霧島 昇 ※皆で合唱しました
16.旅の夜風(愛染かつら) 松原 操(ミスコロンビア)・霧島 昇 昭和13年

第716回 日曜発明学校(2018/10/14)

午前は、ホルドナマーケット代表の和田美香様でした。演題を「閃きをどの様に商品化したのか? 〜子どもの不便から生まれたレインコート収納ポーチ「かっぱっぱ」。発明から商品化・卸販売までの道のり〜 」としてご講演をいただきました。ママから一転、発明品のビジネスに挑戦真っ只中、横浜からお越しいただきました。

お話しの前半は、多くの激戦を経験してこられたプレゼンテーション資料をアレンジしてのお話しでした。まず出で立ちが何ともすばらしい、「かっぱっぱ」装備のリュックを背負ってのご説明です。商品への愛情が感じられます。また、洗練され見栄えのする資料は、統計的な分析も入れられるなど、シナリオを含め、誠にすばらしいものでした。流石、Cheer最優秀賞のご披露でした。
発明に至った経緯から、知財ミックス戦略、販売・営業展開を、本当にわかりやすく教えていただきました。課題や対策、新しいレイングッズとして新小学生の1%を目標としていることなども、お話しいただきました。さらに、今後は大人用や防災用としても展開したいと伺いました。背にはリュックですが、自由な両手は全く噺家さんのような身振りもいれていただき、「かっぱっぱ」の今までの道のりを、楽しくしっかりとお話しいただきました。(ここで一休み。)
後半は起業・商品化のご経験談でした。前半のプレゼンにはない話、ここだけの話などの貴重な時間です。話のトーンも変えていただきました。実話の小声でのお話しなど含め、前半にも増して、流れるようなお話をいただきました。
発明活動をする前の自分がどのように変化したか、そのキーワードが「できることから始める」ということであることがわかりました。簡単そうですが、中々できることではありません。私も大いに反省です。発想から発明品に至るお話しでは、まず、その時点を「わからないことがわからない状態」という、誠によくわかる表現をされました。同じ心境の人も多いと思います。その事態を、「できることから・・」ということでハンドメイド商品として展開。様々なフェアに積極参加され、人脈の形成もしつつ、3年前にはトレンドたまごにも出演されたことで脚光を浴びたとのことです。創業支援セミナーでの勉強、県や市の相談機関を大いに活用されたことなど、「何と言っても人とのご縁」であること、大変勉強になります。また、ご苦労話として、海外製造委託での不良率の話、ネット販売での試練などもあったとのことも教えていただきました。
大きくまとめれば、発明・知財活動と製造販売を行うビジネスは別モノであることを、実経験からお話しをいただけました。今、まさに進化真っ只中の「かっぱっぱ」・和田様ならではのお話しであり、本当に勉強になりました。
終わりにいただきました4つの言葉、二つは既に書きましたので、残り二つ。「頭は柔らかく、芯は強く」「常にアンテナを張る」を合わせ、4つは記憶したいと思います。

睡眠時間も少ないご多忙の中、わざわざ東研にお越しいただき、本当にありがとうございました。和田様、ホルドナマーケット様の益々のご発展と、「かっぱっぱ」が日本の、世界の新レインクグッズとなることを、大いに期待しています。

第708回 日曜発明学校(2018/ 2/11)

午前中のご講演は、ママのアイディア工房株式会社の社長、鈴木未夏子様でした。テーマを「発明主婦が社長になった理由(わけ)と現在(いま)」としてお話しをいただきました。

 

 

 始まりから、いきなり主力商品「ランチクロス」の販売実情という内容でした。2015年に商品化した初年度は、直販主体。ハンドメイド展やデザインフェスタなどで販売をされたそうです。その際の年間売上を教えていただき、大変参考になりました。商品単価から計算しても、初年度で数百個の販売をされたということです。さて、其ののち販売数字は右肩上がり一直線、今年度(3月末)の売上予測数字もご披露いただきました。まずは、ズバリ私たちの聞きたい事「どれほど儲かっているのか」を見抜いてのご説明であり、誠にスッキリするご講演構成としていただきました。お話しの中には、女性起業塾、支援金、事業計画作成など、ビジネス化に向けての取り組みをすることも重要であり、鈴木様の場合は「アイディアを普及させたい」という強い願望があり、それがいろいろな活動の後押しをしたとのご説明がありました。
其のあと、具体的なビジネス活動についてのお話しとなります。
まず、中国・インド・国内での縫製についてでした。ご講演当日も、午後に縫製関係の方と打合せをされるほど、常によりよいパートナーと接触されているとのことです。「NUTTE」というサイトなども利用されていること、勉強になります。中国のご苦労話もありました。
次にパッケージのお話しです。JANコードの取得については、会員メンバーとのやり取りなども加えていただきました。今の時代に必要な「洗濯表示」「原材料表示」「取り扱い表示」「サイズ表示」などについても、経験談をいただきました。
続いて「値段」の付け方についてのお話しです。考え方は、「販売していくらほど儲けるのか」も重要であるが、まず直接に店に行って「いくらで売っているのか」を自分で腹に入れることとのアドバイスです。資本の少ない方が負けるという厳しい指摘を含んでのお話しでした。
販促活動・売り込みについてのお話しが続きます。東急ハ○ズ○○店で、最もよい陳列ポジションを獲得されるまでに、どのような活動をされたのか、多くの努力をあることを知りました。「動けは動くほど手札が増える」とのメッセージは、ビジネスを始める基本姿勢であることを
教えていただいた次第です。
鈴木様のお子様が、自身の商品「ランチクロス」でちょうちょう結びができたときの笑顔、これが報酬です、とも伺いました。私たちに対し、やる気・元気のもとは大切にし、ものを作る時代から自分の商品を作り販売する、いわゆるセルフプロデュースの時代であることを理解しておき、地道な活動で自信を付けることが大切です、と力強いアドバイスをいただきました。
お忙しい中、また9才・7才・4才のお子様を東京に残したまま、名古屋までお越しいただき、貴重なご講演と楽しい時間を作っていただきまた。本当にありがとうございました。
「一家に一つランチクロス!」に向け、この後も益々発展されんことを期待しております。
※ランチクロスの即売や女性メンバーとの食事会などもありがとうございました。

第707回 日曜発明学校(2018/ 1/14)

午前中のご講演は、一般社団法人発明学会の黒田晃様でした。テーマを「商品化の念願、平坦でも茨でもなく運次第でもない、自分で作って行く階段」としていただき、発明学会の中でのご経験の数々から導かれた「商品化」への道筋をお教えいただきました。

東研に合わせ、目次(レジメ)を準備いただき、また多くの発明学会さま資料も配布してもらいました。「身近なヒント発明展」と「ミニコンクール」の違いもはっきり理解することもできました。新春にふさわしく、私たちの商品化を祈願していただくこととなり、本当にありがとうございました。この後は、私たちが自分で進んでゆくという事です。
さて、講演内容について、要点を以下とします。
まず出願書類についてです。権利化を目指すには、あまり力を入れない記載項目があることは知っていましたが、商品化を目指す為には、しっかりと順序に合わせ書く事が良いということを教えていただきました。例えば次のようなことで商品化が近くなるということです。
(1)消費者がスッーと手を出してくれるのか。売り場はどこであり、誰に買ってもらうのかなど、想定しているのか。説明書を読まずして、すぐに何かが分かるようにしないといけない。(2)高度な知識を出すのではなく、少し素朴な振りをするぐらいがちょうど企業が振り向く場合もある。(3)類似商品はどのようなものがあるのか、私はここまで調べています、というメッセージは有効。(4)部材・部品なども検討し、コストに耐えられるかも考えている。・・・・など。
これら(1)~(4)を、明細書の順番に立ち返り、自分はどの程度・段階まで来ているのかを確認しつつ、また進める。これが良いとのことです。即ち、明細書の順
番に従い内容をしっかり書く事が、商品化への近道であるということを教えていただきました。
次に試作品作成の必要性です。試作品を考え続けることで、ふっとアイデアから飛び込んでくることもある、そこまで考え続けると良いという事です。考え続ければ、寝ている際にも自然と問題が整理され、サァーと進むことがあるとのことです。考える事に加え、多くの試作品を作ることがまた商品化への道とのことです。企業の方と打合せをする場合に、その考案品が評価されると同時に、発明者自身も評価されているとのことです。アイデアを説明する際に、数多くの試作品を作っていれば、話自身の説得力は高くなり、また企業側からすれば商品化への多くのテストが省略される点など、メリットは絶大ということです。試作品を作り、課題を乗り越え、また作ることを多く繰り返すことの重要さを、しっかりと教えていただきました。
商品化への「売り込み」についても「その機会」を教えていただきました。商品化の製造販売支援してもらう企業側にも、いろいろなタイミングがあるため、いいものであっても採用されないタイミングが多い。それを克服するため、発明学会さまで「身近なヒント発明展」と「ミニコンクール」があり、その違いのご説明とともに、申込みの際の売り込みポイントなどを教えていただきました。自己紹介をしっかりと書く、試作品は数多くの作成努力をしておくなどです。アイデアが盗まれる心配は、どうしても可能性としてあるが、盗まれるぐらいのアイデアがすばらしいと腹をくくり、いろいろなコンクールに応募するとよいとのアドバイスをいただきました。
今回のお話しを聞き終えれば、まさにタイトル通り「商品化は、平坦ではない。ただし茨でもなさそう。また運だけではない。自分で、繰り返し試作品を作るとともに、売り込みの機会を積極的に活用して行く、だれにでも昇って行ける階段である」ことがよくわかりました。新年早々の時期、わざわざ名古屋までお越しいただき、本当にありがとうございました。

第706回 日曜発明学校(2017/12/10)

午前中のご講演は、特許法律事務所「樹樹」弁護士・弁理士の加藤光宏様でした。数多くの知財案件を扱われておられる先生です。今回は、私たちに「知っておきたい契約の話」と題し、実例を多く取り入れ、わかりやすいお話しをいただきました。ありがとうございました。

契約という言葉からは、堅くて難しい世界であり、細かな字でいっぱい書いてあるものであり、殆ど読まなくても生きていけるものであり、保証人になると借金の肩代わりをさせられる恐いモノと思っています。

このイメージに対し、丁寧に教えていただいたのです。恐れるものでなく、自分にとっても書き換えられるものであり、また将来のことも考えて結んでおくてよいなどです。

恐れるものではないについては、「強行規定」という法律があり、よく聞く「常識外れの契約内容」は無効になることもあるということです。私はずっと、違法駐車10万円はないだろう、と思っていたので、大いに納得です。契約の文面通りに判断する欧米とは少し異なり、日本ではいくらかやわらかい解釈もあるとのことでした。きっと、それが日本なのでしょう。

さて、私にとっては発明に関する契約の場面は未だないのですが、きっと近い将来にあると思い、契約の文面についてのお話しを聞いていました。まず、心構えについてですが、「有利」と「利益」の違いがありました。オレンジを例にとったご説明、皆さん覚えていますか? 中身が欲しい人とマーマレードを作りたい人の話ですが、相手を理解して契約を結ぶとよい契約になるということです。なるほど。

契約書の押印・表現なども、今まで思っていたものとはいくらか異なることを教えていただきました。

そしてライセンス契約のお話しです。「さしすせそ」でライセンサーとシー、この覚え方は記憶しました。大河ドラマの真田紐がライセンス契約である、???、たまたま見ていたシーンなのでよくわかりました。アイデアとは、製作し販売できる人を集め、やってみようという気分になってもらい、実行してもらうということです。その際に、「真田の紐と言う事」など、行ってもらいたい条件をしっかりと約束しておくということ、まさにドラマの内容が契約であることがよくわかりました。

契約には、少し将来の事も考えておくと良いというお話しもありました。将来的に、どのように応用されてゆくかが分からないので、どのように使われても権利が継続するよう、契約内容を限定しないような文面に工夫しておくと良いということでした。また、どこかの会社と「販売数によってロイヤルティをもらう」契約の際、その会社が正確に販売数を教えてくれるのかについてですが、簡単に嘘がつけることなので、何とかならないかとずっと気になっていました。過去、東研の中でも、「契約している会社から販売数が正確に教えてもらえなくなったので、結局・・・・」などと話をされていた方もありました。効果的な策はないのかと思っていたのですが、今回、そのあたりを第三者をたてる契約でしっかりとさせることを教えていただきました。いゃ、スッキリしました。

聞き終えてみれば、契約を友好にいくか敵対でいくか、いずれの場合も相手の利益も考慮し、また将来的に不利にならぬよう契約内容は限定しないように工夫し、ロイヤルティ数量もはっきりとさせる契約が大切ということわかった次第です。何か、契約をしているシーンが来るような気がしました。

加藤先生、お忙しい中、やさしく丁寧に「私たちの聞きたい内容」を押さえたご講演をいただきまして、本当にありがとうございました。ご相談に伺うまでになるよう、頑張りたいと思います。

 

第705回 日曜発明学校(2017/11/12)

午前中のご講演は、おもちゃデザイナー・パフォーマーの相沢康夫様でした。積み木のトップブランド、スイス「ネフ社」の日本人デザイナー、名誉あることあり、加えて漫画家や積み木パフォーマーなど、多くのすばらしい面・能力をお持ちの相沢先生です。今回、東研では「あそびをデザインする。ひらめきスイッチ!!」と題し、おもちゃとの長く・親しく・やさしく・楽しく接してこられたご経験談と、多くの種類の積木を使っての「本当に楽しいオモチャパフォーマンス」をご披露いただきました。

最初、発明についてお話しがありました。小さいころから「発明はあこがれのことば」であり、その後、積木そのものを創作することをしてきたが、それは発明というよりは「発見」に近いというお話しでした。積めそうにないようなユニークな形状の積木を独創し、何度も何度も挑戦・失敗を繰り返し、絶妙のバランスで積み上げ、想定していた形や、場合によっては予想外のすばらしい形ができた際の感動を、独創的な形の積木本体と積み上げたバランス立体を「発見」ということばで示されました。

その実演・パフォーマンスが楽しく、笑えて、驚き、本当にすばらしい。どれほど多くの時間を費やされたのかはわかりませんが、絶妙なバランスと感動を与える完成形、それらの組立て過程や完成時に合った絶妙なトークとともに、積木の深さを教えていただきました。使われた積木は、相沢先生の作品含め、「ハニカム」「ヴィボ」「ボーン」「レインボー」「ネフスピール」「アングーラ」などですが、それぞれの個性を十二分に理解しておられると思い、見惚れていました。

↓「ハニカム」でのバランス ↓お気に入り「アングーラ」 ↓新刊本のご紹介

  

  

↑悩める「レインボー」  ↑蟹の「ネフスピール」  ↑トンボ「リグノ」

先生の今までの活動では、一貫して「自分はデザイナーである」という立ち位置を貫き、商品化採用を待つというスタイルを続けて来られたとのことです。誠に骨のある生き方、すばらしく、大変参考になりました。その信念の生き方を伝える方法として、今回の新刊本「ひらめきスイッチ」発売や、それに合わせた全国個展・パフォーマンスツアーをされているのかな、と思いました。

東研には、その活動の真っ只中であるにも関わらず、お越しいただけました。本当にありがたいことです。新刊本がベストセラーとなり、益々ご活躍されることを期待します。今回ご披露いただきました積木は、年齢を問わずすばらしいものです。さらに世の中に普及してもらいたいものです。

※ペガサスの進化もよろしくお願いします。