第746回 日曜発明学校(2022/5/8)

ご講演は、株式会社丹羽シートメタル代表取締役社長の丹羽 英晶様でした。演題を『お客様の声をカタチに 〜未充足ニーズを満たす製品づくり〜』として、お話しをいただきました。
丹羽社長のお人柄、やさしい気持ちをお持ちの方であることがよくわかる、そういった内容でした。平成11年から家業に入られ、その5年後から社長に就任されているとのことです。この激動、弱肉強食のビジネスの中で、独自の方向も加えた事業を展開されているお話しでした。

      
その独自な方向とは、まだまだ事業の柱としては大きくはない「お客様の声を元にした製品づくり」ということです。その事業に、今まさに挑戦中とのことです。ことばを変えて言えば、利用者個人から要望などの声を直接に聴き取り、それを実際の製品とすることです。
その取り組みは、従来の取引企業からの請負仕事とは異なる、新たな視点を持った事業なのです。
お話しでは、「タレパン」という専門用語の説明から始めていただき、丹羽シートメタル様での得意な加工技術につき説明をいただきました。ステンレスやアルミ板などを、「切断し、孔(穴)あけを行い、折り曲げる」。この3工程で勝負、自社で行う。それ以外の工程がある場合は、仲間の会社と共同で対応するという内容でした。
しかし、その得意の工程だけでも、私どもの欲しいと思われる製品は、まだまだいっぱいある。その加工だけでも、大きな可能性があることを教えていただきました。
現在、唯一売れているとのご謙遜付き「犬用トイレ」についてお話しいただきました。製品となったきっかけのお話しがあり、その後のいくつもの改善、お客様からの声を知り返し聴き取り、改善を重ねる。現在も改善ネタは尽きないというお話しでした。単一の製品を継続させ完成させることは、長く遠い旅であることがわかります。
また、箸置きというジャンルにも挑戦されており、洋食器を置く台への変化のお話しも興味深いものがありました。パソコンの置台についても教えていただきました。今の時代に合わせたニーズをつかみ、それをうまく反映されたすばらしいお取組み事例でした。
いずれの製品開発においても、お客様からの声を、本当に大事に、そして大切に扱っておられるのがわかります。SNSなどを通した情報は、場合により乱暴なモノも多い中、それらへ丁寧な対応をされ、少しずつ進化・改良をされている事業スタイルは、今そして今後、世の中に本当に必要な事業形態でしょう。それに挑戦されている方に、東研でお話しいただけたことはありがたいことと思いました。
製作したいモノのアイデアがあれば、しっかりとした設計書がなくとも、話に乗っていただける。それが丹羽シートメタル様だと知り、私も自分の考えているモノの中で、該当するアイデアがないか、少し見返してみようと思いました。
今回は、お忙しい中、また5月連休の最中、東研にお越しいただき、本当にありがとうございました。
丹羽シートメタル様および丹羽社長様の、益々のご活躍とご発展を、こころより期待しております。

第745回 日曜発明学校(2022/4/10)

ご講演は、株式会社岡田印刷、おもしろ創造研究室室長の岡田 翔様でした。演題を『老舗印刷会社の跡取りの挑戦!「おもしろい」から始まる新規事業開発』として、丁寧でわかりやすいお話しでした。話の中にもあった奥様MARIKA様も会場にお越しいただき、会場を明るくしていただけました。ありがとうございました。
多くの活動・趣味をお持ちの精力的な方であり、ご自身では「目立ちたがり」とも言われましたが、誠にオシャレでダンディ、また事業に対しては熱意が溢れ、これからの時代の経営者に相応しい方とお見受けしました。以下、お話しの要点とします。
岡田室長様の経歴からです。岡崎高校では最高の賞を獲得した伝説のコーラス部を引っ張り、東京海洋大学では小さい頃からの夢であるイルカの調教師を目指し、東日本大震災ボランティアで、海洋エネルギーへの取り組みに思い至り、就職した国際興業では洋上風力発電を担当され、そして4年前に実家に戻られたお話しでした。コーラス部の延長で、今はアカペラ音楽活動「カメレ音楽隊」でご活躍とのことです。・・・まあ、ここまでの内容だけでも、充分にユニークなものです。


岡田印刷様創業101年目に当たる年に戻られたことに着目、会社ロゴを刷新されました。Infinity of Imagination「101」というものです。そして、「おもしろ」という名のついた組織が動きます。「おもしろい(面白い)」という単語の意味を深く捉え採用したとのことでした。「面」とは表情、「白い」とは明るくすること、よって、「ひとの表情を明るくする」ことを行うという強い意思を表したとのことです。高杉晋作辞世の句「面白き事もなき世を面白く」も披露いただきました。
引き続いて岡田印刷様での活動内容でした。印刷業のルーツをしっかりと把握し、これからの印刷という活動の方向性を見据えます。そして現在の課題整理を行い、課題それぞれに対する迎撃方法を計画します。そして実践です。理路整然とした、まるでトップ・コンサルタントによる事業分析を聞いているようです。その延長として、取り組まれた新規開発内容を説明いただきました。今回の東研でのお話し、お声がけのキッカケとなった「封筒ランタン」は現物をお持ちいただき、印刷業との関係、開発手順、実用新案での苦労話を聞かせていただきました。それ以外の活動として、「Wedding Paper “Good”s」「地元おかざきのカタログギフト」の2つもご紹介いただきました。いずれもユニークですばらしいヒット商品と思われます。
最後に、新規事業についてのまとめがありました。その中に「パッション」が必要であり、ただ情熱を持つだけでなく、アイデアのままにせず、アイデアを形にしてゆくことが大切である、と説明いただきました。形にするということ、発明に関わる私たちにとっても、ここがとても難しい壁となっているところです。
岡田室長様のお話し全体を通し、すばらしいアイデアをひらめく能力に加え、アイデアのままにせず形にしてゆく、その実行力をしっかりお持ちの方ということがよくわかりました。印刷業様だけあって、本当に「ことば」を大切にされていることもよくわかりました。岡田印刷様、岡田室長様およびご家族様の益々のお幸せを祈念しております。本日は本当にありがとうございました。

第744回 日曜発明学校(2022/1/15)

ご講演は、株式会社o3peace(オースリーピース)代表取締役社長の萩原 祥志様でした。タイトルを『世界初!門型のオゾン発生器「オゾンゲート」誕生の軌跡と開発秘話』として、オゾンについての基本の話とともに、ベンチャー企業とはどのように立ち上げ、そして発展してゆくかという内容でした。すばらしい挑戦をされている、元気の出る内容でした。ありがとうございました。


萩原社長の自己紹介から始まり、オゾンとの出会いがありました。お名前の祥志をよしゆきと命名由縁から始まり、祖父祖母様の年齢が107歳と106歳でご健在であり、本日の東研でのご講演の話もおふたりに行い激励されたと伺い、萩原社長の活力の源がご家庭にあることを知りました。
社長は、30歳から仕事をすると決め、それまではバックパッカー、即ち身体ひとつで世界中を旅して廻られたそうです。萩原家では「長男がドロップアウトした」とも言われたとか・・。Going My Way. 中々できることではありません。国内で期間工として働き、そのお金で豪州・欧州・アフリカ・中南米・アジアなど、文字通り世界中を回り、多くの友人・知り合いもできたとのことです。実行力と度胸の良さは並大抵ではありません。世界中の食べ物のこと、美人美男のことなど、聞けは聞くほどその経験がうらやましく感じてしまいます。ひとには話せないことも数多くお持ちであること、容易に推測できます。すばらしい人格が形成される時期であったこと、今の社長の魅力の源泉となっていると感じた次第です。
ドイツで飲んでいる時、知り合いが急性アル中になり大変、救急車です。それに同乗した際に初めてオゾン発生器と出会ったとのことです。その後、そのことはしばらく忘れ、決めていた30歳の時に独立。学習塾で働くことから始められ、識字率の低い国に読み書きそろばんを広められないかと思い、そして香港に会社を設立。日本の町工場の技術を世界展開させようを深く考えている中、あのオゾンが頭をよぎり、オゾン発生器製造の会社に声を掛けたとのことです。オゾンは、除菌や殺菌効果のあることは実証済であり、今のコロナ菌も不活性化するという論文も出ているとのことです。このオゾンの効果を、形をゲート状にし、ひとがくぐることでコロナ菌を除菌してしまおうという製品を造られたのです。すでに沖縄はじめ国内各所にこのオゾンゲートが設置してあるそうです。誠にすばらしいことです。
荒々しいダクトの付いている試作機の説明から、現時点での課題もお話しいただけました。状態が不安定であるオゾンという気体、これをどのように制御するのかに真っ向から挑戦をされています。オゾン発生器の実物もお持ちいただき、私どもにオゾンそのものの匂いを体験させていただけました。東研の会場内に万が一コロナ菌があっても、全て除菌してもらえました。
空気も水も浄化できるオゾン、この利用技術は益々発展する市場とのことです。不安定なものは「山の天気、女心、オゾン濃度」とのこと、制御できるのは萩原社長以外にありません。o3peace萩原社長の益々のご活躍を大いに期待しております。本当にありがとうございました。

第743回 日曜発明学校(2021/12/12)

ご講演は、株式会社ノエルコーポレーションの代表取締役社長の野々宮 猛様でした。タイトルは『Nゲージリニアに至る玩具開発』として、ドラえもんで始まり、デロリアンで締めるという構成、夢の溢れる玩具開発のお話しでした。
ノエル様の第一号玩具、ドラえもんエアウォーカーからです。玩具基準を超えた安全を求められ苦労されたこと含め、少し失敗の事例でした。しかし、野々宮社長のすばらしい操作技術で、相当多くの試作をされていることがわかります。・・・気持ちのいい飛び方でした。


さて、浮上・浮遊という単語をもとに、普及し尽しているドローンでないものを創りたい、この挑戦です。浮くことに使う磁石、N極とS極の反発だけでは特許がとりにくい中、デザイン・意匠、そして推進力で勝負した。リニア玩具の開発物語です。アメリカ特許が絡む技術ではなく、JRのためにも日本製にこだわったというお話しでした。大手玩具メーカーから提案技術「変換コイル」を使わない方法、有志で考えに考え抜き、多くのダメダシと、膨大な手作業を繰り返し、そして試作品を作る。そして動きを評価し再度の試作に移る。そして動かし、さらに改良。コイルの製作、赤外線センサーとリレー、サスペンション、重量バランスなどなど、いずれも玩具開発とは思えない高精度の開発であることがよくわかりました。
そして浮遊し走行するリニアができた。しかし、それだけにとどまらず、ディスプレイモデルへの挑戦が続きます。手軽な価格設定で、購入者に不思議さとやすらぎを与える玩具です。 会場に現物を持ち込みいただき、私どもも手に触れることができました。力を加えずとも動くサマ、この何とも不思議なやさしい感覚は、多くのひとに感じてもらえることでしょう。
ディスプレイモデルでは、銀河鉄道999でも脚光を浴び、Back to the Futureのデロリアンにも挑戦中とのことです。ファンにはたまらないディスプレイになります。
お話しの中では、当然JR関連の会社や団体のお話しがあります。玩具といえど、多くの方が注目されている活動とのことです。本物のリニアについてのここだけの話もありがとうござました。加えてリニモの構造もよくわかりました。
開発についての数々のお話しは、さすが技術屋さんだと思わせるものがあります。しかし、その中に、JRだから日本製で作りたいとか、依佐美の鉄塔「ニイタカヤマノボレ」のエピソードなどもあり、芯の通った、そしてやさしさも感じられる野々宮社長でした。
今は12月です。クリスマスという意味のあるノエルがある社名とのことです。多くの人々に夢ある浮遊・浮上玩具の開発をされ、益々ご発展されんことを大いに期待しております。何度もリスケいただいたご講演、本当にありがとうございました。

第742回 日曜発明学校(2021/11/14)

ご講演は、あま市七宝焼アートヴィレッジ館長の小林弘昌様でした。タイトルは『尾張七宝・・・世界を魅了した技術の始まり』です。名古屋とあま市の七宝焼を合わせ、尾張七宝というブランドになっていることでした。仏教用語に七宝という単語があり、美しくきらびやかな7種類の宝物のことです。まさに作られている工芸品にピッタリとのことで、七宝焼になったと伺いました。私の第一の疑問が解決しました。美しくきらびやか、仏教から命名ということです。
七宝焼アートヴィレッジ様の説明もいただきました。ビレッジでなく、ヴィレッジとされています。以下の話を聞かせてもらい、益々の興味を抱きました。小林様から、七宝焼に関する資料やアートヴィレッジ招待券もいただき、本当にありがたいことです。感謝申し上げます。


本編のお話しは、準備いただいたレジメの内容に従った丁寧なお話しでした。現在の尾張七宝の発明者・開祖梶常吉氏から始まる、ひとつのブランドを確立させるまでの物語であり、日本の歴史の1ページでした。そのお話しの中には、10人もの貢献者が現れ、その人々の繋がり、そして現在にどのように関係しているのかという話です。一番のエピソードは、何と言っても開祖梶常吉氏がこの芸術品を復興させようと腹に決め、サンプルとしてオランダから購入した高価な七宝焼をたたき割ってしまうところです。あくなき探求心のなせる業ということでしょう。即ち、このような行動なしでは、七宝焼の復元はできなかったということです。
七宝焼の作り方も、話にいれていただきました。本当にわかりやすく、工程がよくイメージできました。「植線」「施釉」の過程の後「焼き」に入るという特徴があります。また、焼き時間は何と10分程度という短さであること、またこれらの工程を複数繰り返すことなど、七宝焼というモノが、他の焼き物と何が違うのかという、私の第二の疑問にピッタリと当てはまるご説明でした。七宝焼とはそうやって作っているのか、大いに関心し納得した次第でした。
丁度、日本の明治時代に合わせて開催され始めた万国博覧会。そこへ尾張七宝を出展するために貢献された多くの方々があり、その皆様のお陰で、現在の日本の高い工芸品の評価があることもよくわかりました。日本人のすばらしい活動を思い知らされました。
大阪天満神社での大道芸人からヒントを得たというエピソードも、頭の中に一流品にするためには何をすればいいか、常に考えていないと着想しない話です。アイデア・発明には欠かせないエピソードだと思います。
銅板ベースだけでなく、銀ベースもあるとのこと。さらには金ベースも技術的には可能とのことです。オリンピックの金銀銅メダルのように、七宝焼の金銀銅も見てみたいものです。
七宝焼の秘術を受けついだ林庄五郎氏、証文をもって他言厳禁と約束していたにもかかわらず、何らかの事情で秘術を広めてしまった。しかしそれにより、今の七宝焼ブランドの確立まで繋がったというお話しでした。
尾張七宝に興味を持たせてもらったお話し、小林館長様、本当にありがとうございました。
超絶技巧の尾張七宝、世界に益々その名声を広げられんこと、心より期待しております。

第741回 日曜発明学校(2021/10/10)

ご講演は、株式会社さくら酒店代表取締役の近藤悠一様でした。タイトル『閉塞的・閉鎖的状況を打破し、日本酒業界に革命を!』として、力強く論理的なお話しをしてもらいました。すばらしい資料を作られた長谷先生にもお越しいただきました。お忙しい中、本当にありがとうございました。
今の政治家なんかより実行力のある改革をしている方、と私からご紹介しましたが、ご講演が終わり、それが正しかったことに少し自信が付きました。

その実行力とは、米国留学時の「ユウイチは国に戻り何をするのか?」との質問を深く考え、日本独自の「日本酒」の現状と未来を強く問題意識したことが始まり。そして、ビジネス化に向かい逆算の工程(3+6+1=10年)を計画し、そして行動へ。最初の3年は世間の厳しさを先物取引会社で鍛え、次の6年は「日本酒の山中」で酒のノウハウ・修行を着実に行い、締めの1年でビジネスモデルを確立、計画通りに進めたということです。殆どのひとにはできない、本物の実行力です。実際には10年ではなく9年に短縮し、さくら酒店を創業。その実績は、緻密な計画と強い信念のある証拠です。
さくら酒店で何をされているか。経営理念「日本酒であなたの笑顔を作ります!」に合わせ、業界初の取り組みを数々採用し、従来からの日本酒を取り巻く業界体質の改革を行いながら、新たな市場を開拓するという、これまた離れ業が行われているのです。酒類業界の体質を変えるなどということは、まず普通では全く無理なのです。それをやってしまうのは、その信念が本物である以外には考えられません。SNS活用を「ファンを創る」に徹底しているとのこと、今の社会を引っ張っているビジネス先端のパワーを感じます。いずれも本質をとらえた作戦です。
日本酒を取り巻く環境、国の政策を吟味し、そこからキーワードを「和食とともに世界展開」とし、合わせた戦略・戦術を展開されています。酒造業界の衰退傾向という条件をも考慮し、まず「-5°C熟成」を骨格とします。そして、それを武器に①輸出事業 ②EC事業 ③サブスクリプションサービス ④飲食店事業 を精力的に展開中とのこと、こんなに数々の事業を行なわれているのには、本当に驚きです。
経営もユニーク、二人の社長体制です。もうひとりの社長、駒澤社長のオーストラリア留学、香港でのバーテンダー経験を基にした、日本酒のブレンドへの挑戦なども披露いただきました。誠に独創的、大いに刺激を受けました。
私は、お話しを聞いた後に、少なくなる蔵元のストッパーになり、この日本酒のバリエーションのすばらしさを残してもらいたいと思いました。この繊細で優雅な飲み物を残してもらいたいものです。
近藤社長の座右の銘は「一燈照隅、万燈照国」とのこと。お話しにあった、真っすぐの信念のまま進んでもらい、「多くのひとが笑顔になる日本酒のある生活」を実現してもらいたいと本当に思います。
さくら酒店様のご発展、近藤社長の益々のご活躍を期待しております。新型コロナ禍により、何度も講演日時が変更になったにも関わらず、快く実現いただき、心より感謝申し上げます。

第740回 日曜発明学校(2021/4/11)

ご講演は、株式会社 維 研の町田社長様でした。タイトル『体育会系が発明???』の通り、体育系のお話しをしっかり入れ、元気を大いにいただきました。随所に笑いの要素を入れていただき、また所々にスポーツから体得された哲学もあります。維研という会社様の経緯であり、それは町田様御一家の歴史のお話しでもありました。東研に配慮いただいた内容、明るく楽しくお話しいただき、感謝申し上げます。
町田社長のスポーツ経歴には、驚くやら、うらやましいやらの連続です。中学・高校・大学・社会人に渡り、バスケット、陸上、テニス、ラグビー、スキー、ウィンドサーフィン、ゴルフなど、いずれもスポーツ万能の実績結果を数々お持ちです。(スポーツマンガの主人公の様でしたわ)

いずれのスポーツに対しても、上達ポイントを習得するだけというよりは、その神髄を見極めようと努力をされている町田社長の取り組み姿勢が、よくわかりました。
時に、スポーツの試練となるケガや失敗があります。その時々に感じられた人生訓なども披露いただきました。「絶好調の時こそ魔が差す」「ニュートラルポジションは人生の役に立つ」「アゲインストの風でも前に進める」「平常心を保つにはルーティーン」などです。いずれも笑顔で楽し気なお話しぶりでした。
さて、そのスポーツの経験談とともに、会社状況のご説明を加えてもらっています。創業の時期、オイルショック不況のよる自転車操業時代、江南繊維業自体の衰退時期、滝壺に落ちてゆく気持ちなどのお話しです。それぞれの困難克服に、スポーツから悟った訓示を活用されたとのことです。
明るく楽しくお話しされていますが、計り知れない苦難を克服されてきたと拝察いたします。
ご講演時のお話しぶりも異例のものでした。身振り手振りどころではありません。本格的にスポーツをされてきた、その洗練された美しいフォームなどを見せていただきました。
「胸キュン」「金縛り脱出法」「6拍子がいい。南無妙法蓮華経だ」「ベトナムのひとを美人にするコツ」「半袖より長袖が涼しいという逆転発想」など、センス良い独自の技・着想・世界観も盛りだくさんのお話しでした。
現在は、新商品Cool Silverはじめ、新しいビジネスへの転換へのお取組み真っ最中とのことです。そんな中、私ども東研のために時間をお取りいただきましたこと、本当にありがたいことであります。
今後、株式会社維研様および町田社長様の益々のご発展を期待するとともに、ケガのない明るく楽しいスポーツ人生を極められんことを祈っております。

第739回 日曜発明学校(2021/3/14)

ご講演は、東海中央クリニックの院長、李節先生。何と13年振りの東研ご講演となります。演題は「若さを保つために考えること」として、楽しく参考になるお話しをいただきました。
まず、東研との関わりなどのお話しがありました。以前は、東研で研究発表もしていただいたとのことです。
テーマに「若さを保つ」とあります。先生ご自身も還暦を超えられたとのことですが、本当に若々しい風貌お姿でありました。また、話され方も丁寧であり、声質もかなりの若さを保たれているようにも感じました。
お話しの中、還暦記念として、世界で2番目に高いバンジージャンプをしたとの映像を拝見した時は、若さというより、何と度胸のある方だと感心してしまいました。また、近くの公園にあるオペラハウスのお話しに至っては、豊かな感受性もお持ちとわかりました。心身ともに若く溌剌とされ、すばらしい人生を送られていること、よくわかりました。その理由のひとつに、発明のあることも。

  
お話しの要点を以下とします。内容を忘れないようにしたいと思います。
まず、肌をきれいに保つための三大原則は、「紫外線を避ける」「石鹸を使わない」「タバコを吸わない」ということです。私は、すべてアウトです。どうりで、顔にしみ・しわ・たるみがあるはずです。いくつもの事例を、具体的に写真・映像などでわかりやすくご説明いただきました。海にとって一番危険な動物は、ひと。肌に悪いものに、ボディソープ。家に帰って、石鹸を全て捨てなければなりません。パン職人さんの手、言われれば衛生管理などと言って、消毒ばかりしている世界、何かおかしいと思っていましたが、若さを保つことの障害になっていることがよくわかりました。
顔のお話しとなります。こちらも、いろいろな映像などでの説明でした。人相の悪い人が改善した例。私には、大いに参考となる内容でした。中国の美男美女として、周恩来と奥様の話がありました。美人の基準が変化する使われる例としては、本当にわかりやすいものでした。
美を意識し化粧や整形ができるのは人間だけ。としての映像は過激すぎます。中国の女の子が、ネットで知り合った男性と会うとなった時の変身ぶりには、ビックリを通り越し、唖然としてしまいます。如何に男が騙されてきたか。それでもいいのですが・・・。
顔の筋肉のお話しは、大いに参考とさせていただきます。眼瞼挙筋の使い方は初めて聞きました。また、筋肉を使えば、別の筋肉も影響を受け鍛えられるという内容は、大いに参考にさせていただきます。
今までの特許に取り組まれた事例として、ピペトップ、ニーヨンカード、うのみくん、安全ピーラーの説明をいただきました。いずれもすばらしい発明品であり、本当にひとにやさしいモノばかりです。若さを手持つには、頭の体操、発明も大変効果があること、教えていただきました。
いつまでも元気で若々しい院長として、東海中央クリニック様の益々の社会貢献を期待申し上げます。李先生には、お忙しい中、本当にありがとうございました。引き続き、東研もよろしくお願いいたします。

第738回 日曜発明学校(2020/12/13)

ご講演は、中部経済産業局の知的財産室室長、村田泰利様でした。同室からは、2年毎に会にお越しいただき、最新の知財情報を教えていただいています。今回は、演題を「ウィズコロナ/ポストコロナ時代における知的財産行政のあり方」とし、概要は、以下とご予定いただいていました。『今年に入り新型コロナウイルスの感染が発生・拡大し、我が国企業も大きな打撃を受け、個人ベースでも働き方の見直し等、影響は世界規模で広がっています。知的財産分野においても、例外ではなく特許出願の減少や企業内における知財活動の停滞等の大きな影響が出ると考えられています。今回の講演では、このようなウィズコロナ/ポストコロナ時代における知的財産行政のあり方を紹介しつつ、中部地域における知的財産支援施策についても紹介する。』
ご講演に際し、70ページ以上に及ぶ資料を配布いただきました。すばらしい内容の資料です。少々難しいのでが、その中身を、やさしく丁寧にお話しをいただきました。

 
まず「知的財産を取り巻く現状」の章です。三重ご出身であること、海外でのご経験の話から始まり、続いて資料のお話しがありました。世界の特許第一号はワットの蒸気機関、現在のスマホは、何と、何万もの特許技術が入っているなどの話を経て、企業としての特許への取り組みも変わってきた。自前主義が、オープンクローズの時代になってきたということを、まず教えていただきました。また、世界の五大特許庁について、資料にある統計データのポイントをやさしく解説いただきました。「出せと言えば出る」という中国、「米からはウォークマンは現れない」ヤングレポート、「特に電気分野が落ちている」「知財の使用料獲得面では、超優良」の日本など、過去経緯と現状の大枠についてご説明いただきました。10年20年の知財の蓄積こそが大切であることを、今の日本の危機感と合わせ、教えていただいたのです。その中、個人発明家として「全部を出願するのではなく、肝心なところを出願すること」とのアドバイスもありました。
次は「特許、意匠、商標、審判の現状と取組」です。特許審査官をされていたお話しもあり、審査官は中々表にでない存在であるとのことを聞きました。また、日本の審査官が特に優秀であること、最近は世界中の文献を調査しないといけないことなど、国益をしっかりと守っていただいていることが、よくわかりました。
そして「近年の主要な取組」「コロナ禍の影響・まとめ」です。ここについては、村田様の意見も多くありました。問題が起きてからでは話にならない。地方創生と言い東京のオフィスで会議をしていることに対する違和感など、私とはレベルは随分異りますが、感覚的にわかるお話しでした。「四の五の言わず、商標は取ってください。設備投資に比べれば、たやすいものです。」との言葉は印象に残りました。コロナ禍で、企業でも特許の発掘作業が困難になっている現状があることも教えていただきました。
J-PLAT-PATの開発にも携わられ、公平公正な審査をしっかりと行われていること、よくわかりました。個人発明家の出願は、「とにかく詳細説明をしっかり多く書くこと。」がポイントであることも教えていただきました。
村田様には、本当にお忙しい中、お越しいただきました。益々のご活躍を期待しております。ありがとうございました。

第737回 日曜発明学校(2020/11/8)

ご講演は、有限会社大橋量器の代表取締役、大橋博行様でした。演題を「伝統と地場産業の生きる道」として、最初に、全国の〼製造シェア80%の大垣市と名古屋市の堀川沿いとの、ご縁から教えていただきました。明治時代に名古屋で修行をした職人さんにより、大垣での〼作りが始まったとのことです。
大橋量器という会社様のお話しがありました。1950年創業の会社様です。大橋博行社長は、大手IT企業に勤務されていた最中に、家業の大橋量器を継がれ、現在は、〼製造団体を取りまとめたり、地域各種団体の活動を精力的にこなされています。
まず、教えていただいたのは、〼の基本のお話しでした。計量単位として「一合」はよく聞きますが、その前後10倍ずつで変わってゆく単位は「一勺<一合<一升<一斗<一石」を教わりました。また、〼の材料であるヒノキについても、日本の森林率の話や沖縄首里城の建材の話などを織り交ぜ、香りや抗菌効果などのある木材であることを説明いただきました。

 
続いて、家業を継がれた後、現在までのご苦労話がありました。私どもが、一番伺いたいところです。お父様との考えの違いは、場合により振り切り、新しい事への数々の挑戦をされてこられたお話しでした。「販路の開拓」「量から品質への転換」「強みを生かすこと」「NO!と言わない営業」など、それぞれ、いくつもの失敗や反省を重ねられたとのことです。〼にこだわる、〼という製品を、しっかりとじっくりと見つめ、時に、お父様との取っ組み合いもあったことなど、生々しいお話しをご披露いただきました。
その経緯を、第一の危機「自分の力不足」、第二の危機「需要の減退」に整理されていること、経営者様でしかわからない世界と感じました。
現在のビジネスになる「ターニング・ポイント」もお話しいただけました。B2Cを狙った実店舗の時です。奥の細道、結びの地に、「桝工房ますや」を開設された時が、その時期とされていました。大手メディアとのお付き合いも、その時点からスタートしたとのことです。その時に女神が降りてきたのかな、などと思い、話を伺っていました。現在では、Webshop「桝工房桝屋」も開設されているとのことです。
店舗での活動と合わせ、経産省「地域資源活用プログラム」や、長期インターンシップの活用などにも積極参加され、学生など若手の意見を尊重され、新ビジネス展開をされてこられました。デザイナーの方々とのコラボ、海外への積極展開など、その精力的なご活動は、なかなかできるものではありません。多くの意見を聞き取り、それをモノとして実現させ、販路を開拓してゆくことなど、いずれも難しいこと、それを行われています。
現在も、新需要を作ることを念頭に、多くの特に若い力とともに〼の可能性を追求しておられるとのこと、よくわかりました。
〼文化の普及促進および大橋量器様ビジネスの益々のご発展をご活躍を大いに期待しております。本日は、丁寧でやさしいご説明、ありがとうございました。