第738回 日曜発明学校(2020/12/13)

ご講演は、中部経済産業局の知的財産室室長、村田泰利様でした。同室からは、2年毎に会にお越しいただき、最新の知財情報を教えていただいています。今回は、演題を「ウィズコロナ/ポストコロナ時代における知的財産行政のあり方」とし、概要は、以下とご予定いただいていました。『今年に入り新型コロナウイルスの感染が発生・拡大し、我が国企業も大きな打撃を受け、個人ベースでも働き方の見直し等、影響は世界規模で広がっています。知的財産分野においても、例外ではなく特許出願の減少や企業内における知財活動の停滞等の大きな影響が出ると考えられています。今回の講演では、このようなウィズコロナ/ポストコロナ時代における知的財産行政のあり方を紹介しつつ、中部地域における知的財産支援施策についても紹介する。』
ご講演に際し、70ページ以上に及ぶ資料を配布いただきました。すばらしい内容の資料です。少々難しいのでが、その中身を、やさしく丁寧にお話しをいただきました。

 
まず「知的財産を取り巻く現状」の章です。三重ご出身であること、海外でのご経験の話から始まり、続いて資料のお話しがありました。世界の特許第一号はワットの蒸気機関、現在のスマホは、何と、何万もの特許技術が入っているなどの話を経て、企業としての特許への取り組みも変わってきた。自前主義が、オープンクローズの時代になってきたということを、まず教えていただきました。また、世界の五大特許庁について、資料にある統計データのポイントをやさしく解説いただきました。「出せと言えば出る」という中国、「米からはウォークマンは現れない」ヤングレポート、「特に電気分野が落ちている」「知財の使用料獲得面では、超優良」の日本など、過去経緯と現状の大枠についてご説明いただきました。10年20年の知財の蓄積こそが大切であることを、今の日本の危機感と合わせ、教えていただいたのです。その中、個人発明家として「全部を出願するのではなく、肝心なところを出願すること」とのアドバイスもありました。
次は「特許、意匠、商標、審判の現状と取組」です。特許審査官をされていたお話しもあり、審査官は中々表にでない存在であるとのことを聞きました。また、日本の審査官が特に優秀であること、最近は世界中の文献を調査しないといけないことなど、国益をしっかりと守っていただいていることが、よくわかりました。
そして「近年の主要な取組」「コロナ禍の影響・まとめ」です。ここについては、村田様の意見も多くありました。問題が起きてからでは話にならない。地方創生と言い東京のオフィスで会議をしていることに対する違和感など、私とはレベルは随分異りますが、感覚的にわかるお話しでした。「四の五の言わず、商標は取ってください。設備投資に比べれば、たやすいものです。」との言葉は印象に残りました。コロナ禍で、企業でも特許の発掘作業が困難になっている現状があることも教えていただきました。
J-PLAT-PATの開発にも携わられ、公平公正な審査をしっかりと行われていること、よくわかりました。個人発明家の出願は、「とにかく詳細説明をしっかり多く書くこと。」がポイントであることも教えていただきました。
村田様には、本当にお忙しい中、お越しいただきました。益々のご活躍を期待しております。ありがとうございました。

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