第735回 日曜発明学校(2020/9/13)

ご講演は、株式会社ノームラトレーディングの代表取締役、野村 弘様でした。演題は「ダニ対策商品『ダニサル』の開発秘話とダニの生態」です。一宮市繊維産業の激動の時代を渡ってこられた強さがあり、しかし柔らかく品のある口調で、演題内容について、数々のエピソードを交え、すばらしいお話しをいただきました。また、ご説明の商品『ダニサル』も、私ども全員にプレゼントいただくなど、本当にありがとうございました。以下、要点とします。


ガチャマンと呼ばれた、バブル時代をはるかに凌いだ活況の一宮市、芸妓街「花岡」の華やかな時代説明からの始まりです。野村様は、紳士服の生地を扱われていた会社様でした。その時期の挑戦のひとつに、TVコマーシャルがありました。何と、王貞治氏とキャラクターCMの契約をされたとのことです。王氏にとっての初のキャラクター契約であり、超大手のスポンサー企業を寄せ付けず、野村様とのCM写真が、王貞治記念館に掲げられているとのことです。さらに、王氏についての数々のエピソードは大変興味のあるものばかりでした。
また、挑戦されたひとつに、新しい繊維、竹の繊維開発があったとのことです。この企画は、多くの大企業と接触をしつつ進められたとのことです。ある会話の中に、ダニというキーワードが出ました。用途の方向転換です。その方向に対し取り組まれ、ご自分でも運命的であったというタイミングに恵まれ、現在のダニ対策商品に繋がったというお話しでした。詳しい内容は野村様の企業秘密につき、ここでは記載をしませんが、野村様からは、目には見えない何かの力が支えてくれた、との言葉もありました。サムシング・グレイト。
ダニ対策商品に取り組まれる中、様々な商品が既に多く存在し、その中、悟られたことを披露いただきました。機能や効能がいくら優れていても、「売れている商品が一番いい商品である」ということです。基礎研究を重ね、薬事法などへの対応も済ませ、現在の商品に仕上げられました。一宮繊維技術の応用が生んだ商品であり、この独自性を前面に出し、ビジネスを展開されています。「ダニサル」以外にもダニ対策商品として、多くの応用もされています。一宮市では、小学校などのベッドパットにも使われているとのことです。私ども東研に対しても、アイデアがあればお聞かせください、とお話しいただくなど、大変元気をいただくこともできました。
ダニ自体についても勉強させていただきました。湿気がダニ退治の肝、湿度36%以下でダニは死ぬ、とのことでした。覚えておきたい数字です。また、今の清潔な生活が、果たして人間に良いのか。小さい時に、豚舎や牛舎など不潔な環境で過ごさせると、免疫力がつき、アレルギーに強くなるとの研究もあるとのことです。清潔な生活空間と、あえて不潔を織り交ぜた環境が、これからの社会には必要とのことでした。
昭和からの時代を振り返ることができ、また、将来の生活環境への課題まで、広く深いお話しをいただきました。野村様の、益々のご活躍を期待しています。今回は、お忙しい中、本当にありがとうございました。

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