第732回 日曜発明学校(2020/2/9)

午前のご講演は、有限会社山本木工所 代表取締役 山本和彦様による『無から有を作る』でした。多くの製品・サンプルを持ち込みいただき、お話しの最中に回していただくことや、休憩時間を利用し、木材加工製品の感触を直接に触れさせていただきました。美しく、きめ細かな仕上がりに驚きの声も多くありました。しっかりと裏付けられた技術をもとに、新しい製品へ果敢に挑戦されていること、「無から有」がよくわかりました。「不易流行」という言葉を好んでおられる山本様の心構えをしっかりと教えていただきました。本当にありがとうございました。


お話しは丁寧な口調で、わかりやすく、やさしく、おもしろく木工製作活動について説明いただきました。
まず、現在に至る歴史のお話しでした。昭和35年創業。婚礼箪笥を製作されており、紅白の幕で届ける時代のことです。しかし時代は大きく変遷、新たな発想が必要、高付加価値の木工製品に転換されました。
そのキーワードは『Noと言わないモノづくり』とのことです。今があるのは、そのキーワードが広がったこともある、とのことでした。
キッチンなど、特注を希望する方に対し、斬新なアイデアを実物とするご苦労がよくわかりました。
設計図面・デザインイメージ、デザイナーさんからの、いわゆる、わがままな要望に合せておられるのです。
話の中、何度か「受けなければよかった」がありました。しかし、それを『Noと言わないモノづくり』で乗り切り、山本様にも予想していなかったことや、新たな発見が数多くあるとのことも教えていただきました。
具体的なご講演内容は、最初に家具の作り方でした。
材料の木材についての特性のお話しもありました。気温湿度で動く、夏目冬目を意識するなどです。漢字についても、「桐」はもともと草、「橅」は使い方がなかった、など、日頃より意識されていることなど、感心しきりです。キッチン・本棚の特注品製作のお話しもありました。お客様には驚くようなVIP層も多く、その方々の要望に応えるのは厳しいとのお話しもありました。具体的にあったのは、隈研吾氏設計家具への対応、GAFAであるGoogle、Amazon社などの受付カウンター製作など、山本木工所様が製作されていること、驚くしかありません。さらには、石材を使ったキッチンなどにも、現在挑戦中とのことです。
最後には、プロダクトとして、さらに新たに挑戦されている数々の事例を紹介いただきました。丸いテーブルを複数デザインした製品、筒状を3段重ねする製品、変形するイス、ノックダウン式の机など、いずれも、何とも作りにくそうなモノばかりです。しっかり製作され、お披露目の場では、デザイナーと共にギャラリートークもこなされています。
さらに、寄木細工的な挑戦、木材と樹脂との組み合わせなどをお考えとのことでした。
まさに、「不易流行」「無から有」「Noと言わない」を基本に、素晴らしい展開をされていること、よくわかりました。木工技術を未開拓の分野にさらに応用される姿勢だけでなく、常に、相手方への繊細な注意や配慮を欠かさないお人柄により、最高の木工価値を創出されていることがよくわかりました。
山本様、お忙しい中、本当にありがとうございました。益々のご活躍・ご発展を期待しております。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です