第720回 日曜発明学校(2019/2/10)

午前は、名古屋大学大学院で工学研究科土木工学専攻の教授、中村光さまより『インフラで社会を守る、社会でインフラを守る』のご講演でした。
土木学会中部支部さまの活動に、土木知識普及のための講演開催があり、中村教授に東研にお越しいただく事が出来ました。限られた時間の中、わかりやすい順序で、土木についてお話しをいただけました。インフラと社会の、現在の状況がよく理解できました。本当にありがとうございました。

  
専門知識のない私どもに対し、「道路を作りたいから作ってるのではない」土木事業がよく理解できました。お話しは5章。私が刺激を受けた部分として、以下要点の報告とします。
(1)日本とはどんな国か? 寺田寅彦作といわれる「災害は忘れたころにやってくる」。彼は昭和9年に、日本の特性を押さえ未来を見通した、すばらしい先人であることを知りました。濃尾地震以降にレンガを避けるようになったこと。文明が進むと災害は激烈になる。これを、作用と抵抗の関係を基に、わかりやすく教えていただきました。自然制覇は不遜であるとのことです。また、マグニチュード7と9、0.2毎に2倍、よって1000倍もの違いがあることは記憶したいことでした。
(2)巨大災害がきたら何が起きる? 過去の大災害、関東・阪神淡路・東日本の大震災などでの、人的被害・経済的打撃の大きさ。伊勢湾台風で災害対策基本法が出来たこと。余地されている南海トラフ大地震についての被害予測数字、改めて巨大災害が国家を揺るがす脅威であることを感じます。抵抗力投資により、防災ではなく減災に力を入れる必要性が理解できます。
(3)国土強靭化とは? 国土強靭化基本法として、8つの切り口から取り組まれていることが理解できました。①人命第一 ②人命救助 ③行政不全リスク ④情報通信不全リスク ⑤経済機能不全リスク ⑥生活インフラ ⑦二次災害 ⑧復旧 とのことです。なるほど、いずれを欠いても大変な事態となります。この法律、平成30年12月にも見直しをし、「高度に文明が発達すれば、大災害の時にどこがボトルネックになるか、起こらないとわからない」に挑戦されていることがよくわかりました。
(4)自らの地域と命を守るためには? 愛知県・名古屋での地区防災計画について、自助・共助・公助の違いとそれぞれの必要性について、熱く、丁寧に説明いただきました。阪神淡路以降に「減災」という単語が使われはじめ、考え付く減災対策の一環に、地域の防災マップが必要とのことです。良く聞くハザードマップでは、メッシュが荒く、やはり地域地域に密着した、「切り盛り」をも表すことを教えていただきました。
(5)インフラの健康状態は? 日本のインフラは、随分とお年寄りとのことでした。特に50年以上経つと、インフラの健康度合いにバラツキが出るとのことです。1698年架設の永代橋が、1807年に崩落、400~1400名の死者が出たというお話しなど含め、老朽化したインフラの整備時期に、今の日本が勅命していることが分りました。小学生が橋の名前を付け、橋守(はしもり)を育てる活動など、誠にすばらしいものです。
日本とは、国土がどのように位置付き、変化し、人手によってどのように工夫が凝らされて来たのか。これら情報をしっかり押さえ、減災意識を持ち、公助に加え自助・共助を行うということ。要点をわかりやすく短時間で教えていただきました。中村教授および土木学会さまによる益々のご活動で日本をお守り願います。土木のお話し、本当にありがとうございました。

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